**ストーリー [#vddbef8a] 旅の途中、相棒の語りイタチのコッパとはぐれたシレンは、コッパ探しの道すがら、 「月影村」という小さな村のそばで奇妙な光景に出くわす。 鈴の音を鳴り響かせながら、幼い少女を真ん中に神妙な面持ちで進む一行と、その後を追いすがって泣き崩れる少女の母親……。 聞けば、「月影村」では、村にほど近い「供養峠」に棲みついている怪物に、 毎年幼い子供をいけにえとして捧げなければならないのだという。 今年いけにえに選ばれた少女の名はフミ。フミを連れた一行は、 村の平和を保つために「供養峠」の中にある「いけにえの洞窟」に向かうところだったのだ。 「月影村」にしばし旅のわらじを脱ぐことになったシレン。娘のフミを何とかして助けてやりたいと願う母親に、 村人たちは「しきたりだから仕方ねぇ…。あきらめろ」と顔をそむけるばかり。 そんな大人たちの姿に業を煮やした、フミの幼馴染の少年ナギは、 フミを案ずるあまり一人で「供養峠」へ踏み込んでしまう。 このままでは、ナギの身も危うい…。しかし、恐ろしい怪物のいる峠にわざわざ出向くような者は、この村には誰もいない。 三度笠をかぶり、縞合羽をはためかせ、ふたたび旅支度をととのえたシレンは、 ナギを連れ戻すため、単身「供養峠」に飛び込んで行くのだった。 (公式ファンブックより) |